「筋肉は裏切らない」という言葉をよく耳にしますが、筋肉は「筋肉のつくり方」によっては裏切ります。
筋肉のつくり方の基本はインナーマッスルやアウターマッスルという言葉を使うならば、インナーマッスルからつくることが基本です。人体の土台である骨格とインナーマッスルから整えていくことが健康な身体づくりの基本です。ちなみに、アウターマッスルをつくってからインナーマッスルをつくることはできません。家を建てるとき、基礎工事を後からできないのと同じです。
現代では、健康や治療のために筋力トレーニングやマラソン・ジョギング、現代のヨーガやフットネス、スポーツなどを行う傾向にありますが、これらは全て「アウターマッスル」をつくることをメインにした動かし方です。
アウターマッスルからつくるとどうなるか(骨格編)
筋力トレーニングなどのアウターマッスルをメインにつくる方法は、一時的には良いでしょう。
目に見えて早く筋肉がつきますし、体力がついたように感じます。かつ、アウターマッスルは一度つくると「落ちずらい」という特徴があります。瞬発力などのスピードや重いものを持つときのパワーに関しては長期的にキープできるため、「筋肉は裏切らない」と言われるのかもしれません。
けれど、アウターマッスルをメインにつくってしまうと、アウターマッスルが邪魔をしてインナーマッスルをつくることができなくなります。その為、アウターマッスルはしっかりついているけれどインナーマッスルはスッカスカ…な状態に。建物で言うならば、基礎工事をろくにしていない外観だけ素敵な建物といったところです。更には、インナーマッスルは「落ちやすい」という特徴があります。骨格を支えているのはインナーマッスルですから、時間の経過とともにインナーマッスルが劣化すれば骨格にズレや歪みが生じていきます。
反り腰や猫背・側湾症や狭窄症、頚椎・腰椎のヘルニア、四十肩・五十肩などの肩関節系といった様々なトラブルを引き起こします。骨格にズレや歪みが生じれば付随している筋肉や臓器といった身体の全ても歪んでいきますから、神経系や内科系のトラブルや慢性疾患をも招きます。
まとめ
- 筋肉はインナーマッスルからつくることが基本
- アウターマッスルは早くつくることができる、落ちずらい
- インナーマッスルはつくるのに時間を要する、落ちやすい
- アウターマッスルは、スピードや重いものを持つとき、スポーツなどに役立つ
- インナーマッスルは骨格を支えていたり生命活動を司どる筋肉や器官と繋がりがあり、生命や健康に生きる上で極めて重要
- アウターマッスルはあえてつくらなくても問題ない(インナーマッスルをつくる動きの延長で、日常生活に必要な分のアウターマッスルはつくられるから)